ノーコードツールでDX!中小企業のための簡単アプリ開発ガイド

「新しいシステムを入れたいけれど、プログラミングができる社員がいない」「外注すると費用が高すぎる」と諦めていませんか?そんな悩みを解決するのがノーコードツールです。
これは、難しいコードを書かずに、レゴブロックを組み立てるような直感的な操作でアプリやWebサイトを作れる魔法のような道具です。
本記事では、ITの専門家がいなくても自社で業務効率化を進めるための基本を、分かりやすく解説します。

1. ノーコードツールってなに?

ノーコードツールとは

ノーコードツールとは、プログラミングのコードを書かなくても、アプリやWebサイトを作れる便利なサービスのことです。
マウスでクリックしたり、パーツをドラッグ&ドロップ(引っ張って配置)したりするだけで、本格的なシステムが作れます。まるでレゴブロックを組み立てるように、画面上で部品を組み合わせていくイメージです。

どうしてコードなしで作れるの?

ノーコードツールには、あらかじめ小さなプログラムがたくさん用意されています。それらを組み合わせると、裏側で自動的にコードが生成される仕組みになっているのです。
皆さんが見るのは、分かりやすいボタンや画面だけ。難しいプログラミングは、すべて自動で処理されます。


2. ノーコードツールの主な機能

ノーコードツールには、次のような機能があります。

(1)直感的な操作画面

画面上で部品をドラッグ&ドロップして配置するだけで、アプリやWebサイトが作れます。

(2)豊富なテンプレート

最初から用意されているデザインや部品を組み合わせて、素早く開発できます。

(3)業務アプリの作成

Excelで管理していた作業を、スマホでも使えるアプリに変換できます。複数の人が同時に編集したり、リアルタイムで情報を共有したりすることも可能です。

(4)外部サービスとの連携

他のオンラインサービスと簡単につなげて、より便利な機能を追加できます。


3. ノーコードツールでできること[1]

ノーコードツールでできること
ノーコードツールでできること

ノーコードツールを使うと、具体的に次のようなことができます。

(1)Webサイトの制作

会社のホームページや商品紹介ページなどを、HTMLやCSSの知識がなくても作れます。スマホ対応も自動で行われるので安心です。

具体例

  • 会社の公式Webサイト
  • 新商品の紹介ページ
  • 採用情報ページ
  • イベントやセミナーの申込ページ

(2)アプリ開発

スマホやパソコンで使える業務用アプリを、誰でも簡単に作れます。

具体例

  • 日報や週報の報告アプリ
  • 経費精算や稟議申請のアプリ
  • 備品管理や在庫管理アプリ
  • セミナーの出欠管理アプリ
  • 顧客情報や商談進捗の管理アプリ

(3)ECサイトの開発

自社の商品を販売するオンラインショップを、短時間で開設できます。商品ページ、カート、決済機能などが最初から用意されているので、初期費用を抑えて簡単に運用できます。

(4)業務効率化・自動化

面倒な繰り返し作業を自動化できます。

具体例

  • 特定のメールを受信したら、内容を自動でチャットツールに通知
  • Webフォームに投稿があったら、自動でスプレッドシートに記録
  • Googleカレンダーに予定を入れると、自動でタスクを作成
  • Instagramに投稿すると、自動でXにも投稿

(5)データ収集・管理

アンケートフォームを作ったり、バラバラになっている情報を一か所にまとめたりできます。

具体例

  • 顧客満足度アンケートの作成と集計
  • 社内イベントの参加者名簿管理
  • プロジェクト管理やタスク管理リスト

(6)外部サービスとの連携

XやGoogleのログイン機能、StripeやPayPalの決済機能なども、簡単に追加できます。現在では、ノーコードで実装できない機能はほとんどありません。


4. ノーコードツール開発の進め方[2]

ノーコード開発の進め方
ノーコード開発の進め方

ノーコードでアプリやWebサイトを作る流れは、次のとおりです。

(1)要件定義:目的や機能を決める

まず、「何を作りたいか」「誰が使うか」「どんな機能が必要か」を明確にします。必ず必要な機能と、あったら便利な機能に分けて整理しましょう。

要件定義の一般的な作成手順

①ユーザーの要求をヒアリング ユーザーからの要求を漏れなく具体的かつ明確にヒアリングします。
②要求を細分化 要件を「必須要件」と「希望要件」の二つに分け、実現できる内容か整理します。
③要件定義書を作成 まとめた要件をドキュメントに落とし込みます。

(2)ツールを選ぶ

作りたいものに合ったノーコードツールを選びます。料金や操作のしやすさも比較すると良いでしょう。

(3)基本設計:デザインや設計を考える

画面のレイアウト、色使い、ボタンの配置などを設計します。多くのツールにはテンプレートが用意されているので、ドラッグ&ドロップで画面を組み立てられます。
基本設計は、要件定義で定めた要件を機能単位で分割し、それぞれの機能が何を実現するのかを決める工程です。

基本設計でよく作成されるドキュメント

  • 機能一覧:システムを機能単位で分割し一覧でまとめたものです。
  • 業務フロー図:システムを使ってどのように業務を行うかをまとめたものです。
  • 画面設計書:画面に表示される項目やレイアウトなどをまとめたものです。

(4)開発:機能を組み込む

フォームや決済機能など、必要な機能をツール内で設定していきます。外部サービスとの連携も、この段階で行います。

(5)テスト:動作確認をする

完成したら、実際に操作して問題がないか確認します。スマホやタブレットなど、さまざまな画面サイズでの表示チェックも大切です。

テストで抑えるべきポイント

  • 要件定義で定めた要件を全て満たしているか
  • 業務の手順通り操作を行い、設計書通りシステムが動くか
  • 値入力等のエラーチェックが適切に行われるか

意図した通りに処理が行われない場合はエラー内容を記録し、順番にエラーを潰していきます。
ノーコード開発はテストでうまくいかなかった部分の修正がすぐにできるというメリットがあるため、効率的にテスト及び修正を行うことができます。

(6)公開・運用を始める

問題がなければ、アプリを公開して運用を開始します。ノーコードツールなら、変更や追加も簡単に行えるので、継続的な改善も容易です。


5. ノーコードツールの選び方[3]

ノーコードツールの選び方
ノーコードツールの選び方

ノーコードツールを選ぶときは、次のポイントをチェックしましょう。

(1)目的に合った機能があるか

作りたいアプリの内容によって、必要な機能は異なります。自社の業務やフローで実現したいことを明確にしてから、それに合うツールを選びましょう。

(2)操作しやすいか

使いやすさは開発スピードに直結します。ドラッグ&ドロップで簡単に操作できるか、画面が分かりやすいかなど、無料トライアルで実際に試してみるのがおすすめです。

(3)費用は適切か

初期費用や月額費用だけでなく、将来的に利用人数が増えた場合のコストも含めて比較しておきましょう。一見安価に見えても、カスタマイズを外部に頼む場合は高額になることもあるので注意が必要です。

(4)クラウドかオンプレミスか

クラウド版は初期費用を抑えられ、メンテナンスの手間がかかりません。オンプレミス版は自社サーバにインストールするため、セキュリティ面のリスクを下げられます。自社の規模や予算に合わせて選びましょう。

(5)サポートは充実しているか

トラブル時の対応や、分かりやすいマニュアルがあるかも重要です。日本語サポートの有無や、問い合わせへの対応スピードもチェックしましょう。

(6)セキュリティ対策は十分か

アクセス制限や多要素認証(複数の方法で本人確認する仕組み)が実装されているかを確認しましょう。


6. ノーコードツールの種類

ノーコードツールの種類
ノーコードツールの種類

ノーコードツールは、用途によって次のように分類されます。

(1)業務アプリ・データベース開発系

代表的なツール:kintone、AppSheet、PowerApps
Excelで管理していた顧客台帳や在庫管理を、スマホで使えるアプリに変換できます。

(2)業務自動化・iPaaS系

代表的なツール:Make、Zapier、Power Automate
複数のツール間でデータを自動連携し、手作業のコピペや繰り返し作業を削減できます。

(3)社内ポータル・情報共有系

代表的なツール:Notion、Scrapbox、Confluence
社内の情報を1か所に集約し、誰でもアクセスできる「社内Wikipedia」を構築できます。

(4)Webサイト・LP制作系

代表的なツール:STUDIO、ペライチ、Wix
コーポレートサイトやキャンペーンページを、デザイン感覚で作成できます。

(5)EC・ショップ構築系

代表的なツール:BASE、STORES、Shopify
オンラインショップを開設し、商品販売から配送管理まで一元化できます。

ノーコードツール分類表 

まとめ

ノーコードツールは、中小企業のDX推進を支える強力な味方です。
プログラミングの知識がなくても、在庫管理アプリ、経費精算システム、顧客管理ツールなど、自社の業務に合わせたシステムを自分で作ることができます。Excelでの管理に限界を感じている方、紙業務をデジタル化したい方には特におすすめです。

まずは無料プランや無料トライアルで、実際に触れてみることから始めましょう。kintone、AppSheet、PowerAppsなど、多くのツールが無料で試せます。
小さな業務の自動化から始めて、少しずつデジタル化を進めていけば、大きな業務改善につながります。今日から、あなたの会社のDXをノーコードツールで始めてみませんか?

出展:
[1]:【初心者向け】ノーコードとは?ローコードとの違いやメリット・注意点を解説
[2]:【初心者向け完全版】ノーコード/ローコードとは?仕組みから活用事例まで徹底解説!
[3]:ノーコード開発とは?メリットやデメリット・活用方法と注意点・ツールの選び方・事例を紹介