著名起業家から学ぶ!!起業を成功させるための起業家精神とは?

起業を成功させる起業家精神とはどうゆうものか?
そもそも起業家精神とはなんなのか?抽象的ではっきりしない。

そんな状態の起業希望者や起業者は多いのではないでしょうか。

この記事は、
1.起業家精神の必要性
2.起業に伴う様々なリスク
3.起業家に求められる起業家精神
4.起業プロセスにおける起業家精神の位置づけ
からなっています。

自らの活動において、起業家精神を意識して、起業成功率を向上させてはいかがでしょうか。

1.起業家精神の必要性

起業家
起業家

「起業家精神」とは、自ら事業を興そうとする者が持っているべき精神・マインド(物事に執着する気持・心の働き・気力・根気)です。
起業には事業を立ち上げるするエネルギーと、事業に伴う様々なリスクや障害を乗り越える強靭さが求められ、それには強固な起業家精神が必要です。

「マインドセット」とは、人が物事を判断したり行動したりする際の、「その人の基本的な考え方や思考パターン」を指します。

起業家精神は、そのマインドセットにより形成されます。

2.起業に伴う様々なリスク

リスク
起業に伴うリスク

社会・経済面のリスク

景気後退

バブル崩壊等の景気後退局面で、事業不振に陥るリスクがあります。

バブル崩壊では、単に景気循環における景気後退という面だけでなく、急激な信用収縮、土地や株の高値を維持してきた投機意欲の急激な減退もありました。
各事業会社の収益は、未曾有の不景気で大きく低下しました。

感染症

現在まで続く新型コロナウイルス感染症は、企業経営に深い傷跡を残しています。

国内での新型コロナの感染拡大のため、日本政府は緊急事態宣言を発令しました。
対象地域の都道府県知事は、住民に対し、外出の自粛をはじめ、感染の防止に必要な協力を要請し、経済活動を制限しました。
飲食店へは、営業時間短縮等の要請が実施されました。

事業面のリスク

経営ノウハウ不足

経営知識が不足している場合、企業経営が滞るリスクがあります。

必要な経営知識としては、起業立ち上げ後も、技術力、商品開発力、マーケティング力、営業力
資金繰りや経理処理などの財務・経理能力、などがあります。

売掛金の回収遅れ

売掛金回収が難航するリスクもあります。

売掛金を確実にそして早く回収できないと、手元の資金はどんどん減少し、運転資金の不足による事業活動の停滞や事業拡大のための投資も鈍ります。
さらに、放置すれば黒字倒産の危険もあります。

資金面のリスク

設備資金

設備資金等による、資金不足のリスクがあります。

起業内容によっては、オフィスの初期費用や設備投資費などで予定より多額の資金が必要になることがあります。

その場合、資金不足になるリスクがあります。

ランニングコスト

起業直後は赤字になることが多いので、ランニングコストで資金繰りが立ち行かなくなるリスクも考えられます。

事業を維持するため、常に発生するものがランニングコストです。
例えば、オフィスや店舗、倉庫の家賃、光熱費、インターネット代などの通信費、備品をリースしていればそのリース代などです。
さらに金融機関からの融資を受けていれば、金利の支払い、元本返済などの費用も計上しなければなりません。
また従業員がいれば給料、福利厚生費、各種保険料などもかかってきます。

資金調達

手持ちの資金が不足したとき、資金調達も大きなリスクです。

特に起業直後は実績がなく、金融機関からの借り入れは難しいので注意が必要です。

組織に関するリスク

社員の採用

起業後実績を十分積むまでは、社会的な信用が低いので社員の採用は簡単ではありません。
社員を採用できても、人件費という大きな固定費が発生します。

さらに社員として採用した以上、簡単に解雇することは許されません。

従業員の離職

起業時に従業員を雇用して事業を行う場合、その従業員が離職するリスクは少なくありません。

従業員が勤務条件、労働環境や社内規則等に不満を持ち、退職してしまう場合があります。

3.起業家に求められる起業家精神

起業家精神のマインドセット
起業家に求められる起業家精神

事業立ち上げや、事業に伴う様々なリスクを乗り越えるには以下の起業家精神が必要です。

著名起業家の例もあげましたので参考にしてください。

自己実現志向

自己実現とは、自己の内面的欲求を社会生活において実現することです。
同時に、高い理念とビジョンをもつことが多いです。

起業で出会う困難に際し、自己実現の目標に向かっていくことで、士気を高め乗り越えられます。
また、ビジネスにおいては刻一刻と状況が変化していくものですが、チームのメンバーはビジョンの実現のためにまとまります。

アマゾン・ジェフ・ベゾス[1]

アマゾン創業当時のジェフ・ベゾスも「世界最大のセレクション」というビジョンを打ち出しています。
小さなガレージから始まった小規模な会社でもそのビジョンは明確にあったのです。

サイバーエージェント・藤田晋

サイバーエージェントの藤田晋のビジョンは、「21世紀を代表する会社を創る」です。
起業当初のハードワークや株価低迷の苦境に立ち向かうとき、このビジョンを掲げ自分や社員を鼓舞しました。

情熱

情熱とは、ある物事に向かって気持ちが燃え立つことです。

事業を興し順調に成長させるには、とびぬけた集中力による創造や、泥臭い取引を行わなくてはならないこともあります。
しかしどんなに辛い状況でも、情熱があれば頑張れるのです。

マイクロソフト・ビル・ゲイツ[2]

1975年1月に掲載されたAltair 8800の紹介記事を読んだビル・ゲイツとポール・アレンは、その新しいマイクロコンピュータの製造者であるMITSに電話をし、Altair向けBASIC言語インタプリタの実装のデモンストレーションをしたいと提案しました。
電話に応対したMITSのエド・ロバーツ社長は、「動作するBASICを最初に持ってきたものと契約する。」と答えました。

ピル・ゲイツはハーバードの学生でしたが、このチャンスを逃すまいと学業を放り出してこれに専念しました。
8週間後、ゲイツとアレンは寝食を忘れたプログラミングの結果、BASICインタプリタを完成させました。

サイバーエージェント・藤田晋

サイバーエージェントは、1998年4月1日創業し、アスキーサムシンググッドのWEBMONEYの営業代行で事業をスタートしました。
4月5月6月と藤田と創業メンバーは必死にWEBMONEYの加盟店を集めて回りました。

会社が始まってしばらくすると、藤田は週に110時間労働を目標に掲げました。
週110時間というのは、平日5日間9時に出社し深夜2時まで仕事をし、土日に12時間働くハードワークです。

行動志向

行動志向とは、行動先行で、意思決定を早くし、結果を早く出そうとすることです。

事業を始めるためには、行動を起こさなければ何もできません。
情報収集だけでなく行動してさまざまな経験をしなければ、思いつくことができないことがたくさんあります。

ソフトバンク・孫正義[3]

1977年、カルフォルニア大学在学中に「音声機能付き他言語翻訳機」を考案しました。
彼だけではアイデアを製品として作り上げる力はありませんでした。
そこで孫正義は、物理やコンピューターに携わる専門家に、片っ端から電話をかけ「私に力を貸してほしい」と直談判します。

そうした努力が実り、1978年に「音声機能付きの他言語翻訳機」を開発しました。
その後1979年、SHARP で当時の技術本部長佐々木正氏に開発した技術を売り込み、合計で1億円の出資を受ける契約を獲得しました。

ナビット・福井泰代[4]

1995年の夏、長男を連れて地下鉄で汗びっしょりで乗り換えを終えたとき『電車&地下鉄のりかえ便利MAP』のアイデアがひらめきました。
それからは、週末ごとに夫に子供を預け、都内の地下鉄駅を自力で調査。
200以上の駅にあるエスカレーターやエレベーター、トイレ、公衆電話などの位置、別路線への乗り換えに至便な車両をメモ。
莫大な記録をまとめて、企画書を作成しました。

渾身の企画書を手に、50社以上の出版社にアプローチするも、結果は不採用の連続。
企画書の改良を続け、1996年ついに就職情報誌系出版社での採用決定。
その後営団地下鉄さんに2年、JRさんには3年通って導入にこぎつけました。

チャレンジ精神

チャレンジ精神とは、何事にも積極的果敢に取り組もうとする姿勢を指します。

新たな事業を起こす起業家には、チャレンジ精神が必要です。
さまざまなことに興味を持ち、問題意識を持ちながら学び続け、既存の枠組みに捉われずにチャレンジすることで、起業を成功させ、新商品を生み出し、新規市場開発ができるからです。

ソフトバンク・孫正義[3]

1981年、家電の見本市であるエレクトロニクス・ショーが、10月大阪で開催されるという情報を入手。
当時パソコン用パッケージソフトの流通業界には組織的な流通機構はありませんでした。

そこで孫は、国内で入手可能なソフトを一堂に集めユーザーや販売会社、代理店などに直接広く展示会すれば、ソフトバンクが流通を支配できるチャンスと考えました。
孫は一大決心をし、この見本市に最も大きなブースを借りるため800万円をかけました。

実に資本金の8割で、起業直後のソフトバンクとしては賭けに近い大きなチャレンジでした。

アマゾン・ジェフ・ベゾス[1]

アマゾンが創業時に掲げたビジネスモデルは独創的なものでした。
ベゾスは、開業当初の4 - 5年間では利益を挙げることはできないと予測していました。

実際1997年のナスダック上場以来、株主に対し配当を配ったことがなく、2014年時点で17年連続無配を継続。
長い間、Amazonは収益のほとんどを自社のビジネスに再投資し、利益よりも成長を優先しました。

インターネット書店市場でリーダーとしての地位を拡大し、確固たるものにすることにチャレンジし続けたのです。

先見性

先見とは、表面に顕現した現象から、本質的価値を理解し将来どうなるか、あらかじめ見抜くこです。

新技術やトレンドには、新たなビジネスのヒントが詰まっている可能性が高く、先見性をもってチャンスを掴めます。

ソフトバンク・孫正義[3]

(孫)『孫正義は自分では何も作ったことがない』とご批判も受けます。
しかし、私に1つ誇れる特技があるとしたら、時代の流れをほんの少し速く読むことです。これは昔から得意でした。

1台1台のPCがインターネットに接続されるというときも、モバイルの時代が来て、iPhoneが出てきたときもそうでした。
その感覚を持って、次はスマホの時代がやってくると読み、18社ものスマホ企業集団を形成するに至りました」

アマゾン・ジェフ・ベゾス[1]

1993年当時、ジェフ・ベゾスが働いていたD.E.ショーで、話題になっていたインターネットについて調査を任され、インターネットが急速に世界規模で普及しつつあることを知りました。

ベゾスはインターネットによる物販の可能性を確信し、D.E.ショーを退職して起業することを決断しました。

不撓不屈の精神

不撓不屈とは、強い意志をもって、どんな苦労や困難にもくじけないさまです。

起業には、事業に伴う様々なリスクにもくじけず、回復策、回避策を見つけ目標に対し継続的に取り組むことが必要です。

ハードオフコーポレーション・山本善政[5]

(山本)父は電気店を営んでいまして、そこの次男坊として生まれました。
高校ぐらいからは、自分は将来、起業をして会社をもって商売をしたいと、それは強く思っていました。

1972年に新潟県新発田市に15坪(約50m²)の店を借りてオーディオやテレビなどを販売する「サウンド北越」を1972年に創業し、7店舗まで広げました。
ところが、1990年にバブル経済が崩壊。その影響で1992年の売り上げが前年比5割程度まで落ち込んだことで、資金繰りに走り回る日々が始まりました。

私は、真っさらな気持ちになって、とことん考えました。
21世紀はエコの時代という大義と、サウンド北越でお客さまから下取りした中古品を年1回、ガレージセールとして販売すると大変好評だった光景が自然と重なりました。
ハードオフのルーツとなるアイデアがひらめいた瞬間でした。

ハードオフを始めた時、「新品のオーディオを扱う格好良い事業をしているのに、なぜ中古品事業なんかするのか」と半分の社員が辞めていきました。
私は、ローコスト・ハイリターンを実現するため、仕入れから修理、販売まで社内で完結する仕組みを考え、社員一人で三役から五役をこなしながら事業を軌道に乗せていきました。

ピザーラ・淺野秀則[6]

(淺野)高校2年の時に、紙器メーカー会社社長の父親が42歳という若さで倒れました。
何とか淺野家の再興をしなければいけない。将来社長になってもう1回淺野家の長男として頑張らなきゃいけないというのが、僕のモチベーションになりました。

「ピザーラ」にたどりつくまでに、事業数でいえば10は失敗しました。
借金も抱えたこの期間は、生易しいものではありませんでした。

当時『E.T.』のリバイバル放映を観に行って、最初のシーンで出てきたのが、デリバリーピザでした。
「これだ!」と思いました。
しかし試作しても、生地のバランス、ソースのバランスが難しくなかなか思うようなものができませんでした。
一番難しかったのは生地で、当時フランス大使館に生地を入れていた軽井沢の「浅野屋」さんと提携して乗り越えました。

日米の著名な起業成功者は、マインドセットにより形成された強固な起業家精神により、起業を成功させています。

4.起業プロセスにおける起業家精神の位置づけ

起業プロセスでの位置づけ
起業プロセスでの位置づけ

著名起業家の例でもわかるように、起業のプロセス全般において、起業家精神がベースになって種々の活動が維持・発展されます。

起業時

起業時は、積極的な取り組み、ビジネスチャンスのキャッチ、ビジョンの打ち出し、ハードワーク等が求められます。

自己実現志向、情熱、行動志向、チャレンジ精神、先見性が支えます。

経営管理

経営管理では、高い理念、早い意思決定、新商品や新規市場開発、新技術やトレンドの見極め等が必要です。

自己実現志向、行動志向、チャレンジ精神、先見性で実現されます。

経営危機時

経営危機時は、強い意志、目標達成への士気向上、泥臭い取引対応等で凌がなくてはなりません。

自己実現志向、情熱、不撓不屈により乗り越えられます。

まとめ

起業を成功させるには、経営知識等実務的なことも必要ですが、起業家精神は事業活動の基礎をなすものです。

・自己実現志向
・情熱
・行動志向
・チャレンジ精神
・先見性
・不撓不屈の精神
を磨くことが、起業成功の基本です。

今回は、起業を成功させるための起業家精神について、著名起業家から学びました。
今回お伝えした内容をもとに、起業成功を達成していただければ幸いです。

出展
[1]:大起業家ジェフ・ベゾス起業成功の秘訣は●●だった!
[2]:「ビル・ゲイツ起業成功の秘訣」にあった起業のヒント!
[3]:「孫正義・起業成功の秘訣」で起業成功率UPを!
[4]:起業成功率UP!業種・サービス業の起業にみる起業成功の秘訣【後編】
[5]:業種・小売業の起業7事例にみる起業成功の秘訣【後編】
[6]:【成功事例】業種・飲食業の起業事例にみる起業成功の秘訣(後編)